大腸がんとは

大腸がんは、大腸の内側を覆う粘膜から発生するがんです。大腸は結腸と直腸に分かれており、大
腸がんはそのいずれの部分にも発生します。
一般的に大腸がんは、腺腫と呼ばれるポリープががん化することから始まります。ポリープは初期
には良性ですが、時間が経つにつれてがん化するリスクが高まります。大腸がんは、早期に発見し
て治療すれば高い確率で治癒することができますが、進行すると他の臓器に転移することがあり、
治療が難しくなります。

どんな人が大腸がんになるの?

大腸がんのリスクは30代から少しずつ増え始め、50歳頃から急激に増加します。これは加齢に伴
う細胞の変異や、長年の食生活、運動不足などが影響するためです。大腸がんは初期症状を自覚
しづらいことが多く、症状が現れるころにはすでにがんが進行している場合もあります。進行がんの
初期段階に現れる症状を見逃さないことが大切です。下記のような症状がある場合は、すぐに医療
機関に相談しましょう。

『大腸がんの初期症状』

• ・肛門からの出血や血便:出血は、大腸がんの初期症状の一つです。便に血が混じっている場合
  や、トイレットペーパーに血がつく場合は、すぐに医師に相談しましょう。
• ・貧血や体力の低下:慢性的な出血により貧血を引き起こすことがあります。体がだるい、疲れやす
  いと感じる場合は注意が必要です。
• ・腹部の膨満感:お腹が張っている感じや、ガスが溜まっている感じが続く場合は、大腸がんの可能
  性があります。
• ・以前はなかった下痢や便秘:便の状態が急に変わる場合、特に下痢と便秘が交互に続く場合は、
  大腸に異常があるかもしれません。
• ・急に便が細くなる:便の形状が急に変わり、細くなる場合は、大腸に障害物がある可能性がありま
  す。

大腸がんの予防と検診について

大腸がんは早期に発見し、適切な治療を行えば治りやすいがんの一つです。早期発見が重要な
理由は、がんが小さいうちに治療すれば、がん細胞が他の臓器に転移する前に完全に取り除くこと
ができるからです。がんの治療成績を示す指標として「5年生存率」があり、早期に発見された大腸
がんの5年生存率は約99%に上ります。定期的な検診や大腸カメラ検査によって、がんの兆候を早
期に発見することが非常に重要です。
また、大腸がんの予防には、定期的な検診が非常に重要です。特に40歳以上の方は、年に一度
の大腸カメラ検査を習慣にしましょう。
健康的な食生活、適度な運動、禁煙も予防に役立ちます。早期発見と適切な治療で、大腸がんを
克服し、健康を維持するために、正しい情報と予防策を身につけてください。定期的な検診と健康的
なライフスタイルで、自分の健康を守りましょう。