妊娠中は体の変化が多く、さまざまな体調不良が現れることがあります。つわりやマタニティーブ
ルーなど、つらい症状に悩まされる女性も少なくありません。そんなとき、漢方薬がどのように役立つ
のか、具体的な対策とともに詳しくご紹介します。
目次
- 1. つわりの悩みと漢方薬の役割
- 2. マタニティーブルーを漢方薬で楽に
- 3. つわりやマタニティーブルーの症状別漢方薬の使い方
1.つわりの悩みと漢方薬の役割
妊娠初期に多く見られるつわりは、ホルモンバランスの変化により吐き気や食欲不振が現れる症状
です。つわりの症状は個人差が大きく、日常生活に支障をきたすこともあります。漢方薬は体質や症
状に合わせて使うことで、つわりの緩和に役立ちます。
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
● 効能: うつうつとした気持ち、倦怠感、不眠などに効果があります。
● 特徴: つわりで気持ちが落ち込み、寝つきが悪い人におすすめです。
● 飲み方: 1回2.5gを1日3回に分けて服用します。
加味帰脾湯(かみきひとう)
● 効能: 不安感、イライラ感、不眠などに効果があります。
● 特徴: 桂枝加竜骨牡蛎湯と併用することで、より効果的に睡眠の質を改善します。
● 飲み方: 1回2.5gを1日3回に分けて服用します。
香蘇散(こうそさん)
● 効能: 胸やけ、胃もたれ、食欲不振などに効果があります。
● 特徴: みぞおちに詰まるような感じがする人におすすめです。
● 飲み方: 1回2.5gを1日3回に分けて服用します。
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
● 効能: 吐き気、嘔吐、のどのつかえ感などに効果があります。
● 特徴: のどに何か詰まっているような感じがする人におすすめです。
● 飲み方: 1回2.5gを1日3回に分けて服用します。
2.マタニティーブルーを漢方薬で楽に
出産後、ホルモンバランスの急激な変化により、気持ちが不安定になり、マタニティーブルーと呼ば
れる状態に陥ることがあります。この状態を軽減するためにも、漢方薬は心身のリラックスを促し、穏
やかな気持ちを取り戻す助けになります。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
● 効能: 精神的な疲労や体力低下に対する効果があります。
● 特徴: 気力が低下していると感じる方におすすめです。
● 飲み方: 1回2.5gを1日3回に分けて服用します。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
● 効能: 気持ちの不安定さやイライラ感を和らげます。
● 特徴: 精神的なストレスが強いと感じる方におすすめです。
● 飲み方: 1回2.5gを1日3回に分けて服用します。
注意点:
● 精神的な症状が強い場合や長期的な使用が必要な場合は、医師の指示に従ってください。
● 他の薬との併用についても、医師または薬剤師に確認することが重要です。
飲み方と注意点
1回2.5gを1日3回に分けて服用します。温湯で服用することで、体内への吸収がスムーズになりま
す。
注意点:
● 精神的な症状が強い場合や長期的な使用が必要な場合は、医師の指示に従ってください。
● 他の薬との併用についても、医師または薬剤師に確認することが重要です。
3.つわりやマタニティーブルーの症状別漢方薬の使い方
つわりや気持ちの落ち込みを感じる場合
● 言葉がつっかえる: のどに違和感がある場合は「桂枝加竜骨湯」や「半夏厚朴湯」、み
ぞおちに詰まる感じがある場合は「香蘇散」や「加味帰脾湯」を選ぶと良いでしょう。
気持ちの不安定さやイライラ感を感じる場合
● 心身のリラックスが必要: 「補中益気湯」や「柴胡加竜骨牡蛎湯」を試してみてください。これらは心身のバランスを整えるのに役立ちます。
妊娠中や出産後に体調不良に悩んでいる場合、漢方薬を上手に活用することで、心身の安定
を図ることができます。自分の症状に合わせた漢方薬を選び、かかりつけの医師や助産師と
相談しながら、最適な治療法を見つけていきましょう。つわりやマタニティーブルーは決して一
人で抱え込まないでください。専門家のサポートを受けることで、より快適な妊娠生活を送るこ
とができます。
コメントを残す